なつかしの特撮ヒーロー・ウルトラセブンの肖像や怪獣・宇宙人・ストーリーまで
ウルトラセブン Classic World
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 ウルトラセブン解析
ウルトラセブン ストーリー紹介
第10話「怪しい隣人」


[ストーリー] アンヌの友人の弟アキラは、隣家に怪しい人物が四六時中じっとしていることに気づく。そして、空気中に静止している鳥を発見し、ダンとアンヌが現場へ向かう。ダンは謎の異次元空間に迷い込み、先ほどの怪しい人物に遭遇。その男が宇宙人で、地球を侵略しようとしていることを知ったダンはセブンに変身しようとするが、変身することも、カプセル怪獣すら使えない。元の世界にも帰れず絶体絶命のダンは・・・。



ウルトラセブン ポイント寸評

今回はまた不気味なオープニングです。アキラ少年はアンヌの友人・リツコの弟だ。2回の窓から双眼鏡で隣家の1階を見下ろしている。そこには見事に黒く演出された、怪しい人の影・・・向こう向きで何かに向かって作業をしているかのようにじっと動かない。しかも周囲は緑色に光っている。こんな光景を目にしたら即通報ものです(笑)。それが24時間もそのままだというのですから、ただごとじゃありませんね。画面はその怪しい人物をアップでとらえるとこちらを振り向く・・・コワッ!!よく見れば少年は足にギブスをしている。双眼鏡といい、明らかにヒッチコックの「裏窓」を意識していますね。


ダンは見舞いにいったアンヌから話を聞くが、その少年はノイローゼだという。ところが、基地ではレーダーが何かの反応をキャッチしているようだ。その隣人が引っ越して来た頃にも同様の反応があったらしい。アキラ少年とリツコはそのとき、とんでもないものを目撃。鳥が空中で静止しているのだ。ただちに防衛軍に電話しようとするとアンヌとダンが。異変を聞きダンは現場を確認すると本部に連絡。隊長は「よし、調べてみろ」というと素直なダンは「ハイッ」というなり、いきなり2階の窓からダイビング・・・ま、まさか、というような大胆さ、もうセブンでいるつもりだったのでしょうか。何とダンの姿は消滅!アンヌも心配し再び隊長に連絡する。


消えたダンはそこで何とも異様な世界に遭遇する。極楽浄土ではありません(笑)、真っ白で飾り気にない背景に黄色い風船のようなものが床にごろごろと転がっています。そして・・・画面は酔っ払いの視界のように歪んでいます。そう、ウルトラQ「あけてくれ!」の列車の中のような歪み方。へえっ!異次元ってこんなところだったんだ、とまずはその発想に感心します。ただ、どうして異次元に迷い込んだかは不明です。「あけてくれ!」でもそうだったし、その前の「206便消滅す」でも旅客機ごと迷い込んだ理由までは解明されていません。もしかしたら私たちのすぐそばにも、その入り口はあるのかもしれませんね。(笑 ウルトラQナレーション調)


異次元空間でダンは先ほどの不気味な男と対峙する。男は「来たな、バカなやつだ」って、侵入されることは承知のうえだったのかい!?秘密のうちに計画を進めるはずじゃなかったの?「どこから入った?」くらいの言葉が聞けると思ったのに、「おバカさん」はどっちなの?しかもそこであっさりと自己紹介&侵略目的までご丁寧に教えてくれます。以上のことから私は、これは計画的にダンを誘導したのだと思いましたが、実はそうではなかったようです。


それはそうと、このイカルス星人は地球侵略の拠点を置くために3次元と4次元を行き来できるマシンを作ったのだそうです。力のかけどころがちょっとずれてるんじゃないの?という疑問はあえて言いません。ダンはセブンに変身しようとするが、できない。カプセル怪獣も出てこない。どのカプセル怪獣を出すつもりだったかはわかりませんが、このときダンが手にしたのは赤いカプセルで、前後の作品にも登場しません。単に故障しているだけなんじゃないの?これまでに異常ないことを確認済みのウィンダムまたはミクラスだったら出てきたのでは?とも思います。(でもまあ、ここでは無理だったのでしょうね)

ダンが異次元にいる間にイカルス星人の円盤は工業地帯で次々にオイルタンクなどを襲撃。ホークが出動するが、レーダーやV3は一体何をしていたのでしょう?宇宙に異次元空間を張りめぐらせて円盤ごとレーダーの目をかいくぐってきたのでしょうか。


その頃、アンヌは不意に何者かの気配を感じる。姿は見えないが、ダンがすぐ近くにいるようだ。お互い大声で呼び合うがやはり異次元、近くて遠いダンとアンヌ。そこでダンは異次元コントロールマシンの破壊を思いつく。そんなことをしたら二度と戻れないかも、と心配するアンヌに、ダンは「やるよ、ぼく」・・・出ました!見ようによっては大いに楽しめる少年ダンの名言(笑)。ここでダンはウルトラガンでマシンを破壊。・・・あれっ、変身もカプセルも不能だったのに?ダンの思惑通り、きれいにそこは元の世界に戻っていた。イカルス星人はそのとき、ダンに「お前をみくびっていたようだ。お前は誰だ?」って、・・・何とダンの正体を知らなかった?ウッソー、マジー?遅れてるーっ・・・(笑)。


イカルス星人は宇宙人というよりもペットにしたい怪獣のようないでたち。逃げ出す円盤を追ってホーク1号と2号が宇宙空間へ。あれれっ!ホーク1号も宇宙へ行けるんじゃん、なあーんだ。しかも速度も2号と変わらない。


ラストで空き家となった隣家をなおも覗くアキラ少年。たまたま怪しい人を見つけたからって、後味の悪い結末では?ナレーション「もし怪しい人に気がついたら地球防衛軍基地までお電話をください」って、ただいま無料出張キャンペーンやってます!みたい。番号を教えてくれたらジャンジャンかかってきそうですね(笑)。


侵略者

  イカルス星人(異次元宇宙人)

侵略目的

  「美しい星地球をわれわれのものに」って正体は安倍前首相か(笑)

侵略方法

  異次元空間を基地とした神出鬼没な攻撃

侵略アイテム

  異次元空間 

防衛軍の対策

  特になし 逃げる円盤を撃墜


ウルトラセブン選集



「ウルトラセブン」のヒロイン、アンヌ隊員がウルトラセブンについてのさまざまな思いを語ります。