[ストーリー]　占い師ヤスイは何者かに命を狙われて危ない目に遭う。助けたキリヤマ隊長はヤスイのマルサン倉庫が爆発するという予言を聞き、一笑に付す隊員たちを尻目に、独自に休暇をとって捜査に乗り出す。予言は的中し、マルサン倉庫は爆発。しかしヤスイは、自分たちの計画を見破られまいとするシャドー星人についに捕らえられ、さらには猛毒怪獣ガブラがセブンの前に立ちはだかる。

いきなりダンプカーに追われる初老の男。ナレーションも「逃げる、逃げる、ひたすら逃げる男」とそっけないが、平和ではない導入部だ。今回は一体どんなことが起こるのでしょう。パトロール中の隊長とフルハシが偶然見かけて間一髪のところを助けるが、男は負傷する。そして「マルサン倉庫、爆発」とうわごとをいう。

メディカルセンターに保護した男は占い師で水晶玉で占い（というか、予言）を始める。マルサン倉庫とは地下に地球防衛軍の秘密兵器開発基地があるところだが、ヤスイというその男によれば、やはり爆発し、隊長もケガをするという。そして、自らは宇宙人に命を狙われていると・・・。「私の予言は外れたことがない」という男を隊員たちは一笑に付す。念のため倉庫付近一帯を調査するが何ら不審な点は見られなかった。こういう予言とか占いというものは、フルハシならいかにも鼻で笑いそうだが、ソガは信じてもよさそうなものだが・・・１１話で１３日の金曜日の話をしたり、４３話でも・・・とにかく、今回信じたのは隊長と、後に登場するダンぐらいでしたね。それにしてもマルサン倉庫って普通の倉庫じゃないですか。一斉空爆にでもあったらその秘密基地というのもひとたまりもないわけですね（苦笑）。

皆がヤスイの予言を疑うなか、さらに「富士見が原に円盤が現れる」という。隊長はさらに富士見が原一帯を捜索するが徒労に終わり、参謀から「科学的裏づけがなされておらん」とお叱りを受ける。やむなく隊長はヤスイに礼を言って帰宅させることにする。宇宙人に狙われていることを理由に強硬にそれを拒むヤスイの言葉「今日がだめなら明日、そうだ！明日を捜せばいいんですよ」

警備隊員も家まで送っていったのに、危険だというヤスイを、車から降ろすと「はい、さいなら」とばかりに、路上に置き去りのままさっさと行ってしまう。そりゃ、あんまりじゃないの！？「ウルトラ」警備隊にあるまじき行為ですね。しかしここで疑問が・・・この宇宙人はヤスイの予知能力に目をつけて危険な目に遭わせているのですが、ヤスイがそれまでに何か予言をして防衛軍なりを動かしたというのでしょうか？？少なくともそれだけの可能性を汲み取ってこのような妨害工作をしているのでしょうが、残念ながらヤスイはご覧の通り相手にされていませんね。（ここまでは、ですが）

しかしそこで責任感のある隊長は一日休暇をとり、ヤスイのいう「明日」を捜しに出かける。マルサン倉庫一帯をあくまで個人的に捜索するのだ。１週間のパトロールから帰ったというダンも、その話を聞くと休憩も取らずに隊長の後を追いかける。ところがヤスイは案の定、宇宙人に狙われるのだが、その展開が明らかに「のっぺらぼう」のパクリで、思わず笑って（？）しまいます。最後はタクシーを捕まえほっと一息と思いきや、また宇宙人という具合に・・・。そして隊長とダンが鉢合わせしたとき、予言は的中します。倉庫は爆発、隊長もケガをしてしまい、隊員たちもようやく隊長に謝る始末。しかし隊長は「窮鳥懐に入れば猟師も殺さず、それなのに私は・・・みすみす死のジャングルに追いやってしまった」とひたすら自戒する。

ところで、今回のシャドー星人、顔は無表情で怖いがなかなかユニークです。ヤスイを拷問するとき、ヤスイのごく普通の推測を「うーん、恐ろしい奴、われわれの計画を知り抜いている」って、結構間が抜けています（笑）。そして予言どおり円盤も出現、セブンが現れると円盤から声がして降伏宣言をするのだが・・・猛毒怪獣ガブラが現れる。うそつき宇宙人シャドー星人でした。

最後はヤスイは助かったものの、予知能力はすっかり影をひそめてしまい、なぜか大喜び・・・。それにしても一人の人間の予知能力にここまでマークした宇宙人というのもこのシャドー星人くらいではないでしょうか。この話の教訓を語りながらエンディングナレーションを迎えます。

侵略者

　　シャドー星人（宇宙ゲリラ）

侵略目的

　　単なる破壊活動（ゲリラだけに・・・）

侵略方法

　　倉庫の爆破　予言者ヤスイを拉致監禁

侵略アイテム

　　変身するダンプカー　猛毒怪獣ガブラ

防衛軍の対策

　　特になし　予言を信じた隊長の責任を問う