[ストーリー]　伊良湖岬で怪現象が頻発し、調査していたウルトラ警備隊。怪しい女は車で逃走、追いかけるダンは罠に落ちてサロメ星人の秘密工場に監禁され、おそるべきものを見せられる。それは未完成のニセウルトラセブンであった。完成した偽者は船を破壊して人々を驚かせる。そして役目を終えた工場はダンを監禁したまま時限爆弾を仕掛けられる。

今回の舞台は伊良湖岬。このあたりに怪現象が頻発しているとのことですが、一体どんな現象だったのでしょうか・・・？「ウルトラセブン」をここまで見てきたファンは、今さらよほどのことでなければ驚きませんよっ！！（笑）

秘密捜査ということで、ダン、アンヌ、フルハシの３人はそれぞれいつもとは違う服装なのですが、必見はフルハシ、土木作業員の格好なのですが、何ともお似合いなこと・・・。そんな中、怪しい船が上陸して謎の女が車に乗り換える。やがてプールでくつろぐ女をダンとアンヌが偵察する。アンヌ２度目の水着姿公開です。女が立ち去るとその頃、海底捜索中のハイドランジャーが撃沈されてしまう。女が置き忘れた時計はちょうどその時間で止まっている！いよいよ怪しいとみて追跡を続行する２人。ところで、この回のアンヌ、ダンに対して「はい」と何だか他人行儀・・・本来ならこれが普通なのですが、何かあったのでしょうか？一方のダンはやけに命令調でアンヌに話しかけます。

再び車で疾走する女をダンは一人で追走します。ところが・・・建物に侵入しようとしたところで電磁バリヤーにひっかかり、気がつくといつの間にか何者かに拘束されている！ここで登場、人間の姿をしたサロメ星人。相手はダンの正体を知っている。はじめからダンを狙って呼び込ませたようです。ここでなんと！サロメ星人たちは拘束を解き、ダンを別の場所へ連れて行きます。そう、彼らの自慢のあるものを見せるために・・・。巨大な格納庫から徐々に姿を現したその秘密兵器とは・・・「あっ！！」とダンが驚くのも無理はない、それこそが「ウルトラセブン」であったのだ。彼らの科学力が正義の超人と同じ姿のロボットを作り上げていた！！彼らの狙いはひとつ、地球人の味方として広く知れ渡るセブンを、悪い奴だと思い込ませることにあるようだ。ただし、彼らにもひとつだけどうしてもわからない点があるという。それはウルトラビームについてで、ダンをトークマシンにかけてその秘密を暴こうとするのですが、このときのダン、一度は解放されたのにあっさりと再び拘束されています。抵抗すれば余裕で逃げられる相手だと思うのですが。

いよいよ完成したニセウルトラセブン、早速警備隊員たちの前でお披露目しますが、いきなり船を襲い、「狂ったのか」といわれます。そしてサロメ星人たちは、ダンを拘束したまま時限爆弾を仕掛け、工場を後にします。ダン＝セブン絶体絶命！！ダンは冷静にポケットからライターを取り出すが落としてしまう。すると今度は妙な道具を取り出してそのライターを拾い上げます。ライターで拘束具を焼き切りようやく自由の身に！このあたりの小道具を使ったサスペンス演出はなかなか見事です。間一髪のところで脱出に成功します。

隊員服にウルトラアイをしのばせているダンはアギラを使ってその場をしのごうとします。２度目の登場となるアギラは「ご主人」セブンとの対決に何だかやりにくそう。消えるでもなくいつの間にか存在がありません。そしていよいよ対決、セブン対セブン！！隊員たちもサロメ星人たちもこれにはびっくり。それでもサロメ星人は「われらのセブンが負けるはずありません」と強情です。アイスラッガーにはアイスラッガーを、ビームにはビームをと、こう着状態が続きます。決着がついても、しばらくはどちらが勝ったのかわかりません。

エンディングはナレーションもなく静かです。今回ヒーロー対ニセヒーロー、カプセル怪獣アギラの登場と、見せ場は多かったのですが、またしても新怪獣は登場せず。しかし冒頭のスパイものの展開に始まり、拘束されるダンなど、なかなか見ごたえがあります。予算を切り盛りしながらこれだけの作品に仕上げたスタッフに敬意を表します。

侵略者

　　サロメ星人（侵略星人）

侵略目的

　　地球人の正義感をねじ曲げようとした？

侵略方法

　　秘密行動でダンを誘い込む　ニセセブンで人を襲撃

侵略アイテム

　　秘密工場　ニセウルトラセブン

防衛軍の対策

　　怪現象の捜索　秘密基地に接近するも退散