[ストーリー]　フルハシは母が病気と聞いて一時帰郷したものの、実は故郷へ帰ってきてほしいという母の策略であった。そんななか、北極付近で旅客機と防衛軍機が正面衝突するという前代未聞の事故が起きた。北極へ捜索に向かったフルハシはそこで操縦不能に陥り、旅客機の進路と交差してしまう。やむなく時限爆弾を仕掛けて脱出を試みるが、脱出も不能であった。基地まで迎えにきた母と無線連絡をするが・・・。

いきなり切羽詰った場面からスタートした前回に比べ、一転して今度はのどかな雰囲気。フルハシは故郷・北海道のローカル線の車内。母が病気と聞いて舞い戻ってきたというわけです。ところが出迎えに来た妹からよくよく話を聞いてみると・・・フルハシの母親はフルハシに故郷へ帰って牧場を継いでもらいたいそうで、病気というのはそのための口実だったのです。でもこの妹さんは一体何をやっているのでしょう？せっかく北海道まで帰って来させたのに、本当のことを話してしまい、待ち望む母に息子の顔も見せないまま怒って帰らせています。フルハシもフルハシで、広い雪の平原に若い妹さんを置き去りにして車で去ってしまいます。いくらウソをついたからって、あんまりな・・・。

その頃、北極付近では信じがたい事故が発生！民間の旅客機が防衛軍機と正面衝突するという、大惨事が起こります。キレ気味のタケナカ参謀はじめ、基地内にも緊張感が走ります。そうかと思いきや、一本の電話に隊員が一斉に受話器を奪い合い、「一番乗り」を達成したダンが得意げに笑ってみせたり、・・・何やってんの！と言いたくなります（笑）。実はその電話はフルハシの母親からで、フルハシを突然連れ戻しに東京まで来てしまったのだとか。今でいう「KY」な母親の行動に苦笑しながら忙しいといって軽くあしらうフルハシ。迎えにいったダンとアンヌは母親の相手をする中で、連れ戻しにきた旨を話し、困惑の表情のダン。

ところで、逃げるように（笑）パトロールに向かったフルハシは、先ほどの防衛軍機と同様に突如操縦不能になる。調査のためとはいえ、不可解な事件があったばかりで、すぐに同じ現場へ向かわせるのは少々無謀だったのではないでしょうか？これらはすべて灯台型ロケットに身を潜めたカナン星人の放つ怪光線によってコントローラーを狂わされているのです。そして、急遽各航空会社に北極付近の飛行をやめるよう、呼びかけたにもかかわらず、レーダーはそのホークに接近する旅客機の姿を捕える・・・。このままでは先ほどの旅客機と同様の運命をたどってしまう！どうする、フルハシ！！旅客機の方も大慌てで、機長はじめとするコクピットは緊張感がみなぎり、乗客もパニック状態になっている。しばしば起こる墜落事故というのはこういうものなのかと、あらためてその恐ろしさを認識させてくれます。やむを得ずキリヤマ隊長はフルハシにホークの爆破とフルハシの脱出を命じる。しかし何と、フルハシは時限爆弾は仕掛けたものの、脱出ができないという事態に追い込まれます。極限状態のフルハシは基地に特別許可を得て入室した母親と無線連絡で交信する。まるで戦場へ息子を送り出すような「何か」を感じているような母の言葉。無理に強がるフルハシ。その笑い声は大しておかしくもないことで果てしなく大きくなっていく。

時限爆弾は３６０秒後に爆発するという設定です。見ている方は当然ながら緊張します。「早く、早く」と・・・しかし、今回そんな感情を見事にもてあそばれてしまいます。そもそもそういう事態になってから母親を基地へ迎え入れるというだけでも６分なんてすぐに経ってしまいますよね（笑）。それからフルハシとの長い交信（というより、笑い合い）。ダンもすぐに何とかしなければいけないことを知りながらウィンダムで遊んでいる（笑）。敵に脳波を狂わされると自らもセブンに変身するが、無意味に走り回るウィンダムを止めようともせず、じっと見守ってスタミナが切れるのを待ってるのです！！（ありえない！）

カナン星人はまるで仮面ライダーのような大きな目のいでたち。しかし声やしぐさは女性のようです。怪獣は登場しないものの、「セブン対ウィンダム」の対決が見られます。といってもセブンは猛獣使いのように一方的に命令を出すだけで、光線にも腕組みをしたまま余裕で応じています。ウィンダムの見た目の愛らしさをひときわ印象付けたお話でした。

侵略者

　　カナン星人（オーロラ怪人）

侵略目的

　　北極に住み着きたい？

侵略方法

　　飛行機の進路を狂わせて衝突させる

侵略アイテム

　　灯台型ロケット　怪光線でコントロール

防衛軍の対策

　　北極付近の飛行をやめさせたが・・・