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ウルトラセブン Classic World
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 ウルトラセブン解析
ウルトラセブン ストーリー紹介
第7話「宇宙囚人303」


[ストーリー] 山の中に銃声が・・・ハンターが何者かに襲われる。ガソリンスタンドでも謎の襲撃事件が相次ぐ。その頃、怪電波をキャッチしていた宇宙ステーションV3から、危機を察したミズノ隊員がウルトラ警備隊まで事情報告にくる。それはキュラソ星連邦警察からの犯罪逃亡者についての連絡であった。ガソリンをエネルギーとするその宇宙人の存在は市民への外出禁止令を発動させるが、出動中にアンヌは誘拐され人質となる。



ウルトラセブン ポイント寸評

いきなり山中に銃声が・・・宇宙とのかかわりを多く見せつけてきた本作品においては異色のスタートです。そして一人のハンターが何者かに襲われる。白昼ではあるが、なかなかの恐怖ぶり。それにしても宇宙船の小さいこと・・・宇宙船というよりも誰かのラジコン円盤と考えた方が無難ですね(笑)。そして登場、宇宙ステーションV3。初めてその姿を公開し、あらためてその役割などがナレーションされます。いわば宇宙空間に派遣した、地球のレーダー的な存在ですね。ミズノ隊員が何者かの怪電波を解読しようとしている。ミズノ隊員は何でも、怪電波解読のオーソリティなのだそうだ。・・・ホンマかいな、どうやって勉強したの?


ガソリンスタンドでの光景は昼間なのになかなか秀逸ですね。陽気な一平くん、いや、西条康彦さんの姿が懐かしい。元気そうで何より・・・じゃなかった。襲われても必死でウルトラ警備隊に通報するさまは、ウルトラQでのキャラを確実に受け継いでいますね。それから特筆すべきはキャシー・ホーランさん扮する女性客。抱腹絶倒とまではいきませんが、明らかに吹き替えとわかる、何ともコミカルでイメージと違うお声。なかなか楽しませてくれます。今回少々怖い話なので、苦肉のユーモアといったところでしょうか。


一平いや店員の決死の通報で危機をかぎつけたウルトラ警備隊は現場に急行。スタンドは生々しい襲撃の跡だけが残り、「犯人」は姿を消している。するとハンターのSOS銃声を聞きつけて、山へ。そこにも襲撃の跡だけが。この犯人、なかなか足が速いと見えるが、??飛んでいるのでしょうか。一人乗りの「スペースポニー」とかいう宇宙船を発見して爆破、帰れなくする。これで本当に宇宙からやってきたのでしょうか。それとも本体は別にあってこれは地球内移動用?なにせガソリンを食料にしているくらいだから、さすがにこれでは大気圏突破の際、燃えてしまうでしょう。


そのころ、怪電波を解読したミズノ隊員がウルトラ警備隊へやってきます。重要メッセージとはいえ、それを伝えるためにわざわざ?まるで公費の出張問題みたい(笑)。キュラソ星の連邦警察からの逃亡者に関する情報です。しかもその間にその逃亡者は地球に来ていて既に5人が襲われているという、一体、すごいのか、お粗末なのか・・・。敵はさらにタンクローリーを襲い、警官3人が殺されることに。連邦警察によればその逃亡犯は凶悪な殺人鬼だそうですが、ということはキュラソ星にはペガッサ星のごとく善良で紳士的な市民が居住していると信じていいのでしょうね。「地球は狙われている」というくらい、宇宙人といえば何かといって無差別に人を殺したがるのに・・・。でも「発見しだい殺害されたし」ってそんな無責任な・・・。「すぐに連絡をくれれば逮捕に駆けますよ」ってのが筋というものじゃないの?


ここで画面はきわめて珍しい展開に・・・。というのも、宇宙人の襲撃事件と市民に外出禁止を伝えるニュースを放送するテレビと、それを見ていた一般家庭を映し出します。一瞬、別のドラマに切り替わったかと思わせます(笑)。ここまで事件とも関係なく、もちろん隊員などとも無関係な、一家団らんといった平凡な一家族の光景です。初めて登場するといきなり事件に巻き込まれます。この場面が一番怖いですね。ごく平凡な家庭を描いていただけに、宇宙人の存在は決して特別な話でない、ごく身近な存在なのだということが言いたかったのでしょうか。暗闇から一部のみ姿を見せるキュラソ星人の演出も必見です。

警備隊は少年の通報によりその家庭へ。ところがポインターに残ったアンヌが、キュラソ星人に車ごと襲われる。この状況でいくら隊員とはいえ女性ひとり残していく隊員たちも信じがたいのですが・・・。宇宙人はどうやらアンヌを操っている様子だ。無表情のアンヌが基地内を通過し、ホークのベータ号を乗っ取ってしまう。またまた乗っ取られるウルトラホーク。ホークはいつも一体で格納されていたのでは、と思いましたが、どうやら整備中だったようですね。


アンヌ救出のために動き出した隊員たち。ところがアンヌが乗っているため攻撃することもできず苦悩する警備隊。自分たちの失敗とヒロインを取り戻すために、ダンは百鬼夜行のアイディアを思いつきます。そんな無茶な、と出演者さえもが言い放ちますが、これはドラマですので、できちゃうんですねえ、これが(笑)。


この回はセブンの登場シーンが異常に短く、また戦闘シーンもありません。不満な人も多いでしょうが、「だからこそいい」という人もいると思います。少なくとも私は後者です。ドラマに時間を多く割いてサスペンス効果を大いに発揮させたという点で賞賛に値すると私は思います。このシリーズも後半になると予算の都合もあって(?)さらにその傾向が高まります。セブン人気の高さもおそらくこのあたりにあるのだと信じていますが、ところがそのために視聴率の下降を招き、シリーズも一時中断に追い込まれたのは皮肉なお話です。


侵略者(単なる逃走)

  キュラソ星人(火炎怪人)

侵略目的

  行き当たりばったり

侵略方法

  ガソリンを食べ人を襲う

侵略アイテム

  特になし 催眠術を使う ただし体が爆弾

防衛軍の対策

  市民の外出禁止(多いですね)アンヌ救出に決死のドッキング


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