[ストーリー]　伊豆の別荘でアンヌの友人ルリコが何者かに襲われる。現場に残された奇怪な足跡を解明していると、ルリコの介抱に当たっていたアンヌはその体が緑色に変色するのを目の当たりにし、さらにはアンヌも襲撃される。その犯人こそ地球の女性の体を利用して食料の胞子を育てるブラコ星人であった。２人を救うためには１５時間以内に土星にしかない放射線を獲得することだが・・・。

このお話はかつて再放送時に順番が飛ばされ、いったん放送も中断した後再開時にようやく放送されるということがありました。あらためて内容を見直してみると表現上ヤバイ部分があったからなのでは・・・と真剣に考えてしまうほど、ちょっと問題があるようにも思えます。何せ今回の宇宙人・ブラコ星人は女性の体を「胞子を育てる牧場」として利用しているのです。厳密に考えれば「差別だ」としてお怒りになる方もあるかもしれません。人権とか男女差別に関わる団体に所属する方にはあまりお見せできない内容です。そして、この話には途中モノクロ画面になったり大いに趣向が変わっていて、独自の世界観に引き込まれるような雰囲気があります。

前回に続いて伊豆が舞台。別荘のパーティーでアンヌは、友人のルリコが愛犬の異変に気づいて外出したところを何者かに襲われる事件に遭遇する。事件解明にあたり、犬をたたきつけることを「大変な怪力」と言っていますが、犬ぐらいなら驚くほどの怪力でもないと思いますが・・・。また、犯人の足跡を見て「人間の足跡じゃないな」って、少なくとも私は「変わった靴だな」ぐらいにしか思わないのですが（笑）。人間の泥棒だってそうは簡単に証拠を落としていくものではないと思いますよ。

浜辺で発見されたルリコはひどく衰弱している。その手には奇妙な物質が付着している。メディカルセンターではアンヌがルリコの様子を見張っているが、突然ルリコの体が緑色の発光状態に変わる。大いに驚くアンヌ、そしてそこへ登場、ブラコ星人。襲われるとなぜか逃げ場のない角へ進むアンヌ（これでは「私を襲ってぇ〜」みたいじゃないですか。別のマニアの方は大喜びしそうな場面です　笑）。絶体絶命！アンヌの悲鳴・・・それを聞いたダンが素手で宇宙人と格闘（大丈夫なのか？）。しかしあまりの怪力にさしものダン＝セブンも苦戦。そこへ隊長の銃が間一髪、ブラコ星人に命中。その場は収めたものの、アンヌはやはり緑色に変色してしまう！！

ルリコの腕の物質、宇宙人の死体を解剖して研究が始められる。その結果、胞子状の物質は宇宙人の食料であり、女性ホルモンを注入すると増殖するということが判明。先にも書いたように、なぜ女性なの？という疑問は残りますが、きっとブラコ星人は宇宙怪人の名の通り、宇宙の変質者ということなのでしょうか（笑）。ルリコとアンヌは胞子の空気感染を防ぐために隔離される。ダンと隊長は２人が助かる方法を研究にあたったキタムラ博士に尋ねる。一度は考えられる方法があるといいながら「やっぱり不可能だ」ともったいぶる博士。アンヌの危機に悲壮な表情のダン。聞けばそれに有効な放射線は土星にしかないという（一体普段どんな研究をしているのでしょう）。そして土星に行くには少なくとも３日はかかるが、２人の生命はあと１５時間しかもたないという。

そのころブラコ星人の円盤群と格闘するホーク１号。ダンは意を決したようにホーク３号で援護に向かうが、無茶な突っ込みであえなく墜落！しかしそれは単にセブンに変身する状況を作りたいがためであった。セブンもあっさり円盤群に捕まるが、ホーク１号の援護で脱出。一礼して土星へ向かう。ここで！！何と隊長はホーク１号のフルハシとソガに「ウルトラセブンは土星へ行こうとしている」と伝えて援護指令を出しているのです。たった今ダンとその話を博士から聞いたばかりで、そんな事情は他の誰も知りえないのですが・・・やはり隊長はダンの正体を知っていた、としか思えない展開です。

セブンの鋭い直感による機転（？）のおかげで一命をとりとめたルリコとアンヌ。一方事件を解決しほっと一息の隊員たちはダンの安否を気にかけるのだが、隊長は「なに、ダンのことだ。きっとどこかで生きているさ」とまるで他人事。やっぱり、おかしい。ダンもまたその心配をよそに、のんきに絵を描いている。まるで、隊長が事情は知っているからあわてることはないさ、とでも言わんばかりの余裕の構えだ。慣れてくると細かい描写はもう、どうでもよくなっているのでしょうか（笑）。

侵略者

　　ブラコ星人（宇宙怪人）

侵略目的

　　地球の女性を利用して食料の胞子を育てる（何だか怪しい）

侵略方法

　　円盤群で襲撃

侵略アイテム

　　怪力　円盤群

防衛軍の対策

　　円盤に襲われるセブンを援護